あかいくつ劇場

2017年夏のコンサートは雨。
アララ。でもまぁいい、夏休みが始まった頃の暑さ半端でなく、今年は7月のはじめから恐ろしいばかりの暑さで7月はじめから野球見物に出かけたわたしは軽度ながらも熱中症とみられる症状に3年ぶりに苦しんでいた。

わたしは夏が好きで暑さには強い。
だがそれだって暑さが原因で体調崩すことはある。
7月8月のディゲームには気をつけましょう。

雨天だと当然ピアノのコンディションは悪い。だが、夏のもっとも暑い時期、雨が降ってくれると涼しいのは助かる。
劇場には空調が効いているとはいえ、あんまり暑いと到着する前に汗だくになってしまう。

ともあれ、7月下旬としては涼しい雨天の午前夏の発表会は開催された。

開催場所は人形の家の4階に位置する「あかいくつ劇場」こじんまりとしたホールで少人数での発表会向け。
ピアノはヤマハのセミコンサートグランド。イギリス館のピアノと同じ機種。

置いてある場所がサロンとホールの違い、及び個体差?!で、音の響きの感じは違う。
これは当然で同じ型番とはいえ、ピアノは1台ずつ違う。
だからわたしもピアノ買う時は3台から選定した。



わたしはあかいくつ劇場ははじめてなのだけれど、山下公園通りの立地駅から遠いのは不便だが場所はとてもお洒落。
地下の劇場が今まで多かったけれどここは4階。

ホワイエからは氷川丸を望める。
人形の家のコンサートホールなだけあって操り人形?!が迎えてくれる。

わたしもあかいくつ劇場に合わせて赤い靴を履いた。
いくつになっても赤い靴って気持ちが華やぐ。

その日わたしがした一番の失態はデジカメとipadしっかり忘れたこと。
演奏途中で膠着状態になった生徒が出た時のために楽譜の山はバックパックに詰め込んで行った。

だが、暗譜が怪しくてそもそも暗譜しないで弾いたのはわたし。
最初から暗譜しない方針の生徒さんはちゃんと自前楽譜持ってきいるし、優秀なるうちの生徒は誰一人としつっかえたり、間違えたり、まして堂々巡りなんていたしませんでした。

ですので次回より(次の発表会は12月ゲーテ座)みんなで歌いましょう。の楽譜以外は持っていかないことに方針を決めました。
わたしも暗譜して楽譜持ち歩くのやめよ。重いのよ。

そのかわり録画、録音機器はけして忘れぬようにいたします。
コンパクトな可愛らしいお洒落なホールで、そしてここが肝心、生徒のみなさんとてもよく演奏できました。
時計のフチまでが赤いのがなんとも愛らしかった。

1番よくできなかったのはわたしで、これは熱中症のせいです。
が、熱中症のせいなんかじゃありません。
そもそも、熱中症なんか起こす時期の前に仕上げとかなきゃならなかったのです。

わたしも演奏するということのカンは戻ってきた。

さらに、何故夏休みに入った時期かというと、平日午前中、入場料ナシの条件だと劇場使用料というのは冗談みたいに安いのです。

教室の発表会は次は12月。
わたしの演奏は次は9月イギリス館、これもヤマハのセミコンサートグランド。
9月の演奏会は公開はしない研究会です。




アニトラの踊り

7月の発表会でわたしが弾く曲を決めた。
大曲でなく(今回そのような演奏をする余裕はない。)映える小品を選別。

直感的に「アニトラの踊り」に決めた。
今回コンサートホールが人形の家、「アニトラの踊り」は人形の家を作曲ならぬ執筆したイプセンの音楽劇「ペールギュント」の第一組曲から、こじつけながらもいい洒落になる。

「ペールギュント」作曲したのはエドヴァルド・ハーゲルップ・グリーグ1843年~1907年、ノルウェー人です。
「山の魔王の宮殿にて」も、ペールギュント組曲の中の1曲。

作曲したのが、ノルウェー人のグリークだけれども「アニトラの踊り」はTempo di Mazurka4分音符4分音符8分音符ふたつ、タンタンタタのリズム打ちのこの3拍子はワルツではなくマズルカ。

1拍めじゃなく2拍めか3拍目にアクセントをつける。
譜読みしてりゃマズルカの指定見なくても直感的にわかる。

だが、作曲家はノルウェー人のグリーク、マズルカはポーランドの民族舞踊、したがってショパンは多くのマズルカを作曲。
じゃ、マズルカってポーランドの盆踊りなのか?

もうすぐ、盆踊りの季節だな。
小粋な浴衣をひとつ新調したい。




だが、マズルカはバレエの如くリフトがあり、1拍目リフト、2拍目及び3拍目に着地。
なので、アクセントは本来の弱拍につく。

どーも、フォークダンス、盆踊りよりも高度なダンステクニックを駆使した民族舞踊みたいだ。

音楽だけじゃないダンスのマズルカだと、思いつくのはコッペリアのマズルカ。
実はわたしはこの踊りと威勢のいい音楽が好き。
チュチュとトゥシューズでなく民族衣装ぽい衣装もいい。

だが、コッペリアのマズルカみても踊りは高度だけれど(バレエ団だからか?)フォークダンス、盆踊りの雰囲気がないでもない。

とにかく「アニトラの踊り」はグリークが作曲してもマズルカ。
譜読みは出来たが、これを仕上げて暗譜しなければならない。

当面、生徒のレッスンは別として、優先順位特◎最優先で暗譜したあと、100回は弾かなくてならない。

目覚めきれなくて意識がモーローとした状態でもマトモに弾けるまで練習する。

3月のイギリス館のミニコンサート出演は猫の負傷の通院言い訳にあっさりパスしてしまったが、人形の家コンサートは意志を持って臨む。
意志を持って臨まなければ、まっ、いいかヽ(*´∀`)ノのノリで、テキトーに弾いてて楽しければそれでいい。
で済ませたくなって、それで済ませれば演奏会で弾くというのは危険極まりなく、余程の幸運に恵まれなければ悪夢のような瞬間がやってくる。

悪夢を回避したければ、日々のタイムテーブルを見直してとにかく練習する時間を確保する。
不運やコンデションの不良という要素もあるけれど、努力は人を裏切らない。

練習しよう。