ホントに楽しいツェルニー40番

大昔(今でもあるのかどうかわからない。)明るい農村というテレビ番組があった。あれは、明るい。というタイトルつけないと誰も観る気がしないから明るい。と、言ってるだけで、ホントの番組内容はけっこう暗い。

ということを言っている当時の友人がいた。もっともその「明るい農村」なる番組をわたしは鑑賞したことはない。だいたいわたしは生まれも育ちも東京で、今は横浜地区でも農協のない場所に住んでいるので、おおよそ農村とは縁のない人生なので、農村について。って言われても、明るいんだか暗いんだかピンとこない。

それと同じく、楽しいピアノレッスン、楽しいピアノレッスン。っていうのもどうかね(?_?)本当はストイックで根気と集中力のいる稽古が待ってるんだから覚悟しなさい。ってのが、本音のところ、楽しいレッスンしています。って言わなきゃ生徒募集に差し障りがあるから楽しい、楽しい連呼してるんじゃないか(?_?)と、いう穿った見方。すみません。わたし物事斜めに見る癖がどこかにあるもので。

が!そんな穿った見方とは別にツェルニー40番になると本当に楽しいのです。


これがウワサのツェルニー40番。見本は全音出版のですが、いろんな出版社のが出ています。

中身はこれです。

1番と2番

ちっとも楽しそうじゃないじゃないよ!と、言うなかれ。この時期になると本当にエチュードが楽しくなってくるのだ。

ピアノに限らず芸事はなんでもそうだと思うが、芸事の上達は階段を1段ずつ上がるように1歩ずつ上達する。っていうものでもなくて、なんだか半年も1年もメが出ない感じで「もうやめようか?」モードにさえなる時期が続いたあと、突然目の前が開けたように今まで難しく感じてたことが、楽に出来るようになって、難解だったことの理解が出来た。っていうような上達をする。

その出来る。解る。ヾ(*´∀`*)ノの時期にツェルニー40番に進む。ということがおうおうにしてあるのだ。

ツェルニー30番で後から後から押し寄せて来る16分音符の羅列が思うように指が動かず、拍子感覚出せ。って言われても、音符ダマを追いかけて指が絡まないように弾くだけで精一杯。これで、本当に明るい明日が来るのかしら?と、嘆きモードにすらなる苦闘時代。

30番の途上にせよ。40番の途上にせよ。だいたいこれくらいの時期に16分音符の羅列が全体把握してしまえるようになる。

そうなるとなかなかどうして、エチュードは楽しいo(^o^)oこれ練習すれば長大なベートーヴェンの後期の有名どころのソナタ攻略も現実のものとなる。その動機がやる気にも繋がる。

ツェルニー40番は名前の如く40曲、順調に進めば1年で終わらせることが出来る。いや、多少の紆余曲折があっても2,3年これが終わればツェルニー50番かクラマービューロー60、そこまでたどり着けば当初の目標、綺羅星のような名曲大曲を弾ける日がやってくる。

そうです。ツェルニー40番に入る頃には先が見えてくるのです。

皆様から疎まれるツェルニー30番、この山超えてツェルニー40番まで到達すれば景色は変わる。ことを念じて、過渡期の30番頑張りましょう。

ツェルニー40番

ツェルニー50番より、クラマー・ビューロー60の練習曲より、クレメンティ、グラドス アド パルナッスムより、ひとつ手前の通過儀礼とも言うべきツェルニー40番。
エチュードマニアは別としてあまり愛されてるとは思えない40番。

今現在はわたしの教室ではこのエチュードでレッスンしている生徒は無し。

そもそも、ツェルニー40番相応の曲が弾けるようになったその日にあわせて「エチュード無しのレッスン希望。」が多い。
良いであろう。その代わりハノンで運指バージョンアップを図ろう。
ハノンもヤだ。と、言うのであればバーナム上級ウォーミングアップ及び、スケールその他練習しようか、、。

それもその筈、とうとうここまでたどり着いた日にはこのコワモテのエチュード、ツェルニー40番が待ち受けている。
ツェルニー30番までは可愛いイラスト付き、ツェルニー先生が考えついたワケではない曲のイメージにあった表題がついて、お子様でも弾けるよ((o(´∀`)o))ワクワク
楽しいツェルニー30番だよ(^-^)頑張ろうねヽ(*´∀`)ノ

の誘いはもはや過去のもの、子供のための楽しいツェルニー40番は存在しない。

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これがツェルニー40番。

これ、うちの教室のことですけれどうちはツェルニーデビューは30番から、エチュードというものも1冊上げると妙にハイにもなるのですが、ツェルニー30番、40番、50番と続くこと考えると、ちょうど40番あたりで「いつまでカール・ツェルニーっておじさんと付き合わなきゃならないのさ(`Δ´)!」モードになることは往々にしてある。

ツェルニー50番に比べりゃ音符玉がなんとなく大きく、1番2番はドミファソラソファミでなくスケール。指使いさえ間違えなきゃ1回でクリアも夢じゃないが、3番は当時もっともわたしが恐れていた分散和音。
でもここからツェルニー50番の2番クリアのあたりからわたしは分散和音、苦労しなくなってきた。





わたしエチュードがそう嫌いではなく、モノによっては好きなくらい。だが、このツェルニー40番で受けた注意はよく覚えている。
「エチュードといえども曲の形式とってるんだから音楽になるように弾きなさい。」

それが1番難しい。って、エチュードは猛スピードでミスタッチしないで弾いたもん勝ちだからいいんじゃないか、、。
そして、カール・ツェルニー先生との関係はまだ続くにせよ。40番とは永遠の別れを告げられる最後の40番。

何だよこれヽ(´o`;むやみと長い。それになんのための練習曲なんだい?
ハイ!解説、長いそして難しいこれまでの長きに渡るツェルニー40番の総括。(だからごちゃごちゃといろんな課題が詰め込んである。)
心してかかるのだ。これがクリアすれば栄えあるツェルニー50番に進めます。

いいわよ。しばらくはツェルニー先生とは別れるから、クラマー・ビューロー60の練習曲に進んでやる。(結果として50番にわたしは進んだけど。)

そして歳月が経ち、名曲をボツボツ弾けるエチュードNG希望の生徒。。゚+.(*`・∀・´*)゚+.゚良い!
では、ツェルニーでなく別の路線でレッスンをしていこう。

あるレッスンの日、強面曲を「弾きたい。」かつての私同様スケールは流麗だがアルペジオに難がある。
わかった。ならば、相性が悪いのなんのと言ってられないのだ。ツェルニー40番並行して練習するのだ。
全曲弾かなくて良い。

30番12番を練習する。このように、2ページ丸ごと分散和音ばかり弾いてりゃほんの4,5小節の分散和音弾くくらい楽勝となる。
健闘を祈る!じゃなく、健闘して強面の曲のひとつやふたつモノにするのだ。

嗚呼、栄冠はツェルニー40番に輝く。
だんだん体育会のノリになってくるわたしであった。