ブルクミュラー25の練習曲の2番は何故か?超有名なラシドシラッ、ラシドレミッのアラベスクです。ブルクミュラー25のやさしい練習曲本来はエチュードなのですが、このアラベスクは発表会でよくお目にかかる曲です。
そして、わたしの持っているブルクミュラーは古い版なので
このようにテンポの指示が152と、出ています。4分音符を152のテンポで弾け。というのは、1分間に152カウントする速さという意味、メトロノームに合わせて弾いてみるとわかりますが、相当な猛スピードで弾くことになります。
この難易度の段階では絶対に速く弾かせすぎなのです。なので、今どき出ている改訂版には126~132でよろし。と、書いてある。それだって、ブルクミュラークラスの人には相当な猛スピードです。
これ、難しいから易しくしてあげる。っていうような配慮というより、指の独立が出来上がってない状態でテンポ速くしすぎると、引きずって弾く。1つくらい音抜かして平気。手首を振って弾く。等の弊害の方が出てきてしまうのです。
数字の左横はご存知速度記号、アレグロ スケルツァンド、アレグロは速くスケルツァンドは遊ぶとか戯れるという意味。古い楽典の教科書だと諧謔的に、とかいてあったりしますが、ホントこの言葉のセンス何とかして欲しいよ。
と、学生の頃は思いましたよ。諧謔的ってどういう意味よ。(おもしろい冗談みたい。って、意味だと。)だいたいなんて読むんだ(・_・;)(かいぎゃくてきと、読みます。)
ですので、思い切り歌わせたり雄大なスケールで弾く。ということはナシ。軽やかに楽しそうに弾きましょう。イ短調ですが、短調で楽しい雰囲気の曲がない。というのは偏見です。
途中から16分音符4つの音型は左手に出てきます。なので、よりゆっくり目に弾くのは重要なのです。左手は右手に比べて動きません。左利きだったらどうよ?!って、わけにも行きません。ブルクミュラーに入った段階で右手がメロディーを受け持つことには、多少は年季が入っているのです。
したがって右手の方が細かい音を弾くのは上手で、左手は和音を弾くのが上手になっています。なのでだんだん右手より左手のほうが開くように夏てきます。わたしも5cmくらい左手のほうが開きます。
その動かない左手を猛スピードの右手の16分音符と同じテンポで弾こう。ってとこに無理が生ずるのです。こんな場面では左手のほうに合わせてあげましょう。そして左手の16分音符はゆっくり丁寧に弾いて徐々にテンポを上げましょう。
leggieroという記号が3小節めに出てきます。これはしょっちゅう出てくる記号で、よみはレジェーロ意味は軽快に、軽やかに弾きましょう。
この曲、あんまり意味不明な曲早記号は出てきませんが、それで安心してると、最後にrisolutoが出現。リゾルートと読みます。意味は決然と、小学生の生徒にはキッパリと、と、指導しています。
キッパリ、ミレドシラッ♪和音を弾いて、これでこの曲終わり(キッパリ)にします。
ちなみに最初に出てくるスタカート、くさび形のスタカーティシモで表記してある版もあります。スタカーティシモは要するにスタカートより短く切って弾きます。
アラベスクには関係ないけれど、今トイレットペーパーが市場から消えた。って、言ってるけど楽天でいくらでも売ってますよ。値段が高いのは便乗値上げじゃなくて、8パック入りだからです。
そしてアラベスクとはイスラム美術の様式で幾何学的な壁面装飾がもとの意味です。バレエのポーズのアラベスクと関連があるかどうかは定かではありません。