かつて横浜市では広間演奏会という催しがあった。
今でも開催されているものか?
興味を持ったのは演奏会に聴衆として参加しよう。と、考えたわけではない。
出演者を募集しているかを知りたかったのだ。
再度音楽教室を始めるに当たって、これからの教室はブランド化を目指せ!
というご意見が尤も。と、思い。ではうちもブランド化いたしましょう。
だが、わたしのブランドって何だ?
残念ながらわたしは超難関の音大出身じゃないし留学経験もコンクール入賞経験もない。
「人間教育も行っております。」と、胸を張れるようなキャラでもない。
保育園、幼稚園の先生の資質もあまりないのでリトミックの指導も出来ない。
思いついたのは弾けること。
だが、これの欠点は自己申告ばかりじゃアテにならぬ。と、考えられること。
したがい、どっかで弾いてみせよう。
発表会でまずは次こそ弾くことだが、これは年に2回、横浜音楽研究会というところに所属していて発表は行うが、これは内輪。(ついでに発表会だって内輪だわ。)
そこで思い出したのがカノ広間演奏会。
さて、オーディションやってるか?!
ったら、やってたv(=^0^=)v
年齢制限は上限はないみたいなので受けに行くことはできそうだが、なんと日程は6月。
来月か?!なんとかならないか?!
Σ(|||▽||| )ダメ、とりあえず今年は諦めなきゃダメだ。
課題曲が平均律のフーガだと\(◎o◎)/!それも暗譜。
弾けないの?ってことないわ。弾けるわ。
だが、来月じゃ間に合わない。
この演奏会のオーディションについてのことは後日に譲るとして、平均律、一時はよもや2度と弾くことも指導することもないであろう。と考えていた。
ピアノの旧約聖書。らしい。
来年、このオーディションが行われるか定かでないし、課題曲はわたしを裏切り平均律でないものを出題するかもしれない。
だが!チャレンジするのだ。(平均律暗譜するのか?!時々わたしってつくづく懲りない人だと思う。)
このような場面で平均律のフーガを暗譜して弾け。と、いうことは違う場面でもきっと平均律と関わる場面があるに違いないのだ。
では、何曲かの出題の中でわたしが弾いたことあるやつから制覇しよう。
10番のフーガホ短調。
この曲1巻の中では唯一2声。
勇猛果敢にわたし5声のフーガに挑戦したこととてあるが、平均律から離れていた今声部の少ないやつから取りかかる。
2声ってなんのことよ?!はね。平均律はプレリュードとフーガがワンセットになっている。
プレリュードはフーガの前座で特別に何声。というとはないのだが、フーガの方は2声だと右も左も類型のメロディーとなる。
動機となるメロディーから始まって、それがある程度のケリがつくと5度上の音から左手でそのメロディーが始まる。
そこから複雑怪奇な展開となり、声部というように両方が声であるかのように語り合うのだ。
手は2本あるので2声だと、間に合う仕組みとなるが、3声だと片手が2つの旋律を担当することとなる。
練習するは1声部ずつ弾いていくのが鉄則。
困ったことに1声部づつだとなんとか弾ける。
4声だと4回、5声だと5回となるが、これを合わせる段階になると3声でも(本当は2声でも)うまくいかない。
だって全声部旋律の切れ目が違うんだよ。うまくいく筈ないじゃない。
そのように開き直るワケにはいかないので合わせるが、4声、5声となると縦線合わせるだけで精一杯になる。
フーガなんだから横の流れ意識しろ!って言われても、、、無茶言うな!!
4声、5声の苦労はさておいて(2声から始めるんだから)どこの版でもかまわぬ。
というお達しもある。
楽譜なんてどこでも一緒でしょ。というのは大抵は当たり。
ペダルの位置が若干違ったり、モーツァルトのトルコ行進曲だと、シラソラが多分モーツァルトが書いたとおり装飾音符で表されてる版も、全部16分音符で表記している版もある。
が、そう大きくは違わない。
ところが、ヨハン・セバスティアン・バッハ大先生の曲は音符位置は変わらねど、版によって違うのだ。
モーツァルトの時代は今のピアノより軟弱ながらもピアノという楽器は存在しモーツァルトピアノソナタはピアノのために作曲された。
もっとも88鍵ではなかったらしい今のピアノより小さいピアノ。ながらもピアノはピアノであった。
だが、偉大なるバッハの時代はピアノそのものがなかったのだ。
そう言うと、それじゃどうしてたの?
と、尋ねられるのだが(ははは、おもちゃのピアノだったんだよ。)この頃はピアノの前身のハープシコードとかクラヴィコードと言われる鍵盤楽器でそれらの曲は演奏されていた。
どんな音かというと、デジタルピアノ持ってる人はハープシコードの音が入ってると思うので聴いてみましょう。
でまた、このハープシコードその他の楽器は今のピアノのように黒くノッペラボーではなく様々な装飾が施されて美術品としての価値は高かったんだろうけれど、強弱はほとんど付けられず鍵盤楽器としては今のピアノの進化前の形態。
小さく軽い楽器だったに違いない。(わたしはこの手の古典楽器弾いたことがない。)
しかもピアノのように標準規格なかったので2段鍵盤のヤツもあり。
なので、現在のピアノで弾くために編纂(この字は書けない!なので自筆するときはひらがなで書く)が行われたのだ。
その版は多数存在する。
この広間演奏会のオーディションは誰が編纂したのでもはたまた原典版を用いても暗譜して弾けば良い。ということだ。
わたしが持っているのは春秋社版。
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これの↑の1巻。楽天に2巻しかなかった。井口基成 校訂版。
原典版にはないはずのフォルテもピアノもレガート、スタッカートの指示もついています。
では、この版で1声体ずつ弾きましょう。
ここで困った問題発生!
allegroこれはいい。出だしフォルテ。これもいい。
次(non legato)なんだって!バッハがそうしろ。って言ったのかい?言うはずはない。いやわからない。
バッハは1750年にしんでしまった。
わたし、このフーガ、ノンレガートで弾きたくないのよ。
ときたま、全てノンレガートで弾きたくなるバッハ曲というものがあって、その時ついていた先生に「スタッカートで弾いたの?」
と尋ねられ、「変でしょうか?」と言ったら「好きにすればよろしい。」(@^▽^@)
だからいいじゃないか!
ではない。これはレッスン受けに行くんじゃない。オーデションだ。
どこの版か書き込む欄があるに違いないのだ。選出した版に忠実に弾いているか審査するのかも知れない。
なので、ノンレガートの指示のない版を探そう。
ちょうど明日から連休、わたしは大人の生徒さんのお友達の絵の展覧会が行われている銀座に行く予定がある。
銀座のヤマハに行って、わたし好みの編纂の版を探そう。
この場合は直接楽譜売り場に行くに限る。
楽天やAmazonに電話して平均律の10番のフーガ、ノンレガートの指示のない版ありますか?
って、聞くわけにはいかないだろう。
何聞かれてるんだかわからない。っていう可能性のほうが大きいわ。
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ヘンレ版が、多分原典版と思う。
だが、ヘンレ版の欠点は日本語解説ついてない上に値段が若干高い。
とにかく楽譜が山をなしている銀座のヤマハに行こう。
もしかすると違う編纂の班を幾つか買うかも知れない。
わたしと平均律とのご縁は当分切れそうもない。